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    『FF14』プレイヤーが『エルダー・スクロールズ・オンライン』を遊ぶとどう感じるのか。そこにある違い – AUTOMATON

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    DMM Gamesが国内向けに運営しているMMORPG『The Elder Scrolls Online(エルダー・スクロールズ・オンライン)』(以下、『ESO』)。海外版は2014年4月から、日本国内版は2016年6月からサービスが継続されているMMORPGである。『The Elder Scrolls』(以下、『TES』)の名を冠しているとおり、『ESO』は『TES』シリーズを題材としたMMORPGだ。

    筆者はオンラインゲームが好きだ。『ファイナルファンタジーXIV』(以下、『FF14』)を10年近くプレイしている。 好きとはいっても、オンラインゲームの中でプレイヤー同士濃密なコミュニケーションを取るのは疲れてしまうタチだ。どちらかというと「そこにほかのプレイヤーもいる」という“場の共有をしている感覚”が好きなタイプである。

    たとえば、チャットやゲーム内ボイスチャットは自分から進んですることは少なく、エモート機能でゆるく交流するのは好き。『FF14』などをプレイする際、「よろしくお願いします」「お疲れさまでした」といったゲーム内でよく使う挨拶はマクロでワンボタンである。本稿では、そんな引っ込み思案な重度MMOゲーマーの筆者が『ESO』を楽しめるのか?という点を確かめてお伝えしていく。

    先日公開した前編ではメインストーリーを軸に、『ESO』の「MMORPG+『TES』」という合せ技による魅力についてお伝えした。後編となる本稿では、メインクエスト以外の「寄り道」についてご紹介。筆者が『FF14』と『ESO』のカルチャーギャップにビビりつつ、サブクエスト・クラフト要素・ハウジングといった要素や、さらには窃盗の快感に酔いしれた体験を紹介していく。

    『ESO』ではサブクエストの方からぐいぐい来る

    多くのMMORPGの例にもれず、『ESO』にも数多のサブクエストが存在する。『TES』シリーズ自体も膨大なサブクエストを特徴としているため、MMORPGらしさと『TES』シリーズらしさを両立させている要素のひとつとも言えるだろう。

    クエストはときに、道を歩いているときに突然声をかけられて始まることもある。本作はサブクエストNPCまでもがフルボイス。道をフラフラしていると「おーい、そこの人!」などと声が聞こえ、「探してたんだよ!」「困っているんだ!助けてくれ!」と本題を切り出される、といった具合である。筆者にはこれが新鮮だった。よく遊んでいるMMORPGは物語がテキストベースで進み、ボイスはちょっとしたおまけということも多かったからだ。歩いていると突然クエストに巻き込まれるという体験は、MMORPGよりは『TES』シリーズをはじめとするオープンワールドゲームの感覚に近い。

    NPCから話しかけてきてくれると「そこまでいうなら話を聞いてやるか……」という気持ちになり、クエストを始める動機となりやすい。これが筆者にとっては非常にありがたかった。プレイヤーだけでなくNPCに対しても話しかけるのがあまり得意でない筆者は、どんなMMORPGでもサブクエストを放置しがちなのである。

    筆者だけかもしれないが、MMORPGのサブクエストは始めるのがやや億劫になりがちではないだろうか。マップを埋めつくす未消化クエストのアイコンを、見て見ぬふりして放置したことがあるプレイヤーは少なくないだろう。いや、少なくないと信じている。筆者がそうなのだ。筆者の『FF14』の新マップには、クエスト開始NPCの位置を知らせる「!」マークが大量に残っている。「クリアしないと次のアップデートの新コンテンツが遊べないよ」などといわれないと、重い腰が上がらないのだ。ストーリーの出来の良さや評判は関係ない。ただただなんとなく、やらないでいる。“積ん読”や“積みゲー”と同じ感覚である。ここの腰の重さが、『ESO』ではNPCから話しかけてもらえるだけでスッと軽くなるのだ。

    また、多くのMMORPGのサブクエストが基本的に一本道であることと比べると、『ESO』のサブクエストはプレイヤーの選択によって結末がわかれるようなものも少なくない。たとえば「クエストの内容を達成するための手段が複数ある」くらいなら可愛いものだ。クエストによっては複数のNPCが登場し、いずれかを犠牲にしなければクエストが達成できなかったり、その選択の結果によって結末がガラッと変わるようなものもある。

    また、クエスト自体も種族間の確執や差別意識などが生々しく描かれており、シビアなものが多い印象だ。主人公は、決して万能の救世主などではない。泥臭く世界に関わっていくようなサブクエスト群は、リアリスティックにプレイヤーに選択を迫るだろう。MMORPGによくある“ヌルめのお使いクエスト”に飽き飽きしているプレイヤーには、ぜひ一度『ESO』のサブクエストに触れてみていただきたい。

    暗中模索でとにかく混ぜる製薬が楽しい

    多くのMMORPGや本家『TES』シリーズにも存在したクラフト/採集要素は、もちろん『ESO』でも楽しむことができる。クラフトではプレイヤーが装備する武器や防具、アクセサリーのほか、体力が回復したりステータスにバフがかかったりする消費アイテムを作ることもできる。

    木材やインゴットといった素材は、フィールドから採集したりモンスターからドロップする素材を精製することで作ることができる。これらの素材をもとに、さまざまな装備を作るのだ。製作した装備は他プレイヤーに譲渡したり売ったりすることも可能で、タムリエル大陸で武器や防具を作る職人としてのロールプレイを楽しむこともできる。

    料理や薬品といった消耗品は、薬草などフィールドで拾った素材や溶媒を組み合わせることで製作することができる。料理はレシピを入手しなければ製作できないが、薬品は手持ちの素材さえあれば作ることが可能だ。

    本作はサービス開始から8年以上が経っているので、多くの先人の知恵がネット上に公開されている。それらを調べて手っ取り早く情報を仕入れるのもいいのだが、筆者のおすすめは手探りでいろいろな組み合わせを試してみることだ。本作では初めて製作する薬品は「未知のアイテム」と表示され、完成するまで何ができるかプレイヤーにわからないようになっている。世界を旅して採集したアイテムを持って錬金台に立ち、どんな薬ができるのかを試すのは探究心をくすぐられる。

    望むならPvPのスリルも

    読者の皆様はMMORPGにおけるPvP要素はお好きだろうか。筆者はあまり得意ではない。自らマッチング申請して試合を楽しむようなPvPなら問題ないのだが、世界をのんびり歩き回っているときに他プレイヤーに攻撃されるのはどうしても苛立ちのほうが勝ってしまう。オンラインゲームプレイヤーの中でも、PvP要素は好き嫌いが分かれるのではないかと思う。

    筆者の個人的な意見として、近年のMMORPGはPvPを好むプレイヤーとそうでないプレイヤーが衝突しないよう、システム側で気を配っている傾向があるように感じている。たとえば『FF14』ではPvPコンテンツとPvEコンテンツを切り分け、PvPコンテンツはプレイヤーが能動的にマッチング申請をしなければ参加できないようにしている。『Fallout 76』のようにプレイヤー側でPvPの可否を設定でき、PvPを拒否しているプレイヤーに対しては攻撃してもほとんどダメージが与えられないようなタイトルもある。

    『ESO』におけるPvP要素は、プレイヤーキルが許されているエリアと、それ以外のエリアが区切られるかたちで実装されている。タムリエル大陸の中央にあるシロディール周辺がPvPエリアとなっており、そこに足を踏み入れれば、狩るか狩られるかの状況に同意したものとみなされるのである。PvPに参加することで独自のスキルを成長させたり、報酬として装備を手に入れたりといったメリットがあるものの、メインストーリーを進めるうえで必須のコンテンツというわけではない。

    とはいえ、PvPエリアであるシロディールにはデイリークエストをはじめとしたPvEコンテンツ自体は存在するし、タムリエル全土に点在しているキャラクター強化オブジェクトであるスカイシャードもある。PvPを避けたいがこれらのコンテンツはやっておきたいという場合は、細心の注意を払って足を踏み入れるべきだろう。プレイヤーキラーたちが、あなたを狙っているかもしれない。

    金さえあればいくつでも家が買える!

    筆者は『ESO』のハウジングに非常に驚かされた。1プレイヤーがいくつもの物件を所有することができるのだ。小さな宿屋の一室やアパートを購入できるのはもちろん、タムリエル全土にあるさまざまなロケーションにある邸宅まで、所持金の許すかぎり所有してよい。ゲーム内金策の時間が惜しければ、リアルマネーで買うことすらできる。筆者が遊んだことのあるMMORPGはプレイヤーごとに家や土地の所有数に制限があることが多かったのだが、『ESO』はこの部分がたいそう太っ腹である。

    ハウスを購入するには非課金のゲーム内通貨であるゴールドのほか、有償購入する通貨であるクラウンを利用することもできる。一部クラウンのみで販売の住宅はあるものの、大半の家はゴールドで購入することが可能だ。さすがにゲームを始めたばかりの筆者が手の届く金額ではなかったものの、コツコツと金策をすればリアルのお財布に優しく世界中に別荘を持つことだって夢ではない。

    村や街を巡っていると、購入できる家が見つかることも

    また、ハウジングの内装も非常に細かく設定することができる。2000種類を超える家具の中から自分の気に入ったものを組み合わせ、自由に配置することができるのだ。かなり細かく作り込むことができ、公式コンテストなども実施されている。NPCの邸宅と見紛うようなクオリティの作品もあり、眺めているだけで楽しめるだろう。

    リアルトラブルに発展しない“窃盗”は最高に楽しい

    『ESO』はMMORPGでありながら、『TES』シリーズらしい自由度の高さも兼ね備えている。NPCの家にある物品を盗んだり、NPCの持ち物をスリで奪ったりといった犯罪行為が可能なのだ。当然、衛兵に見咎められれば犯罪者扱いで行動に制限はかかる。プレイヤー同士でギルドの共有財産を盗っただの盗らないだので揉めている状況はSNSなどでよく見るが、NPCのものを盗めるMMORPGというのは筆者はこれまで遊んだことがなかった。盗品を買い取ってくれるNPCもおり、なかなか新鮮な体験である。

    NPCは鈍感なのか、それとも性善説を信じすぎているのか、プレイヤーがクローゼットを開けようが、卓上のパンを懐に入れてその場で食おうが、寛大な心でスルーしてくれることが多い。盗品で売って得た金はそれなりにまとまった金額になるし、スリではレアなレシピなどを入手することもできる。アウトローなプレイスタイルに抵抗がなければ、盗人として生きていくのは非常に楽しい。

    二週に渡る紹介企画の後編として、『TES』シリーズ唯一のオンラインタイトル『ESO』の「寄り道」の魅力について紹介させていただいた。筆者は『FF14』を長年プレイしているが、『ESO』には新鮮な部分も多かった。シングルプレイRPG的なタイトルが遊びたい、しかし人とのつながりはあってほしい。そんなプレイヤーにおすすめのタイトルである。引っ込み思案だけど寂しがりな筆者にも、ちょうど寄り添ってくれる作品だった。

    『ESO』では現在、ベースゲームは70%オフ、最新チャプター「ハイ・アイル」が67%オフとなる年末年始セールを実施している。ゲーム内通貨のクラウンパックも最大40%まで割引されているので、気になった方は今が始めどきだ。期間は2023年1月6日まで。

    『The Elder Scrolls Online』日本国内版は、PC(DMM Games)向けに配信中だ。


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